第28回亀倉雄策賞:選考経緯・展覧会情報
受賞者:田部井美奈
受賞作:個展の作品・空間構成・告知ツール・作品集「光と図形と、その周辺」(org: DNP文化振興財団)
作品発表:年鑑『Graphic Design in Japan 2026』(2026年7月発行予定/六耀社刊)
授賞式:2026年6月20日(土)宮城・仙台にて実施予定〈JAGDA第43回定時総会会場〉
展覧会:
「日本のグラフィックデザイン2026」
2026年6月26日(金)〜8月6日(木) 東京ミッドタウン・デザインハブ
「第28回亀倉雄策賞・JAGDA新人賞2026 受賞記念展(仮題)」
2026年7月 東京 GOOD DESIGN Marunouchi
選考経緯:
1. 第1次選考(2025年11月26日、12月18日)
・年鑑『Graphic Design in Japan 2026』の掲載作品選考会において、全国のJAGDA会員から出品された全2,073作品を対象に、年鑑選考委員が選出にあたった。
・「JAGDA賞」候補選出時に高得票を得た38作品から、亀倉雄策賞の過去の受賞者による17作品を除いた全21作品を、亀倉雄策賞ノミネートとして選出した。
2. 最終選考(2026年1月8日)
・亀倉雄策賞選考委員による選考会を実施。
・ひとり(1組)あたり1作品を候補とするというルールに従い、複数作品が候補に挙がった出品者については、選考委員の多数決で原則各1作品に絞った。ただし同一テーマの作品が複数のカテゴリーに分かれて出品されている場合は、協議の上で、合わせて1作品とした。その結果、以下の17作品を最終ノミネートとした。
・選考委員9名がひとり3票を持ち投票を行ったところ、6票が2作品、3票が4作品、、2票と1票が各1作品となった。ここで、選考委員が各作品についての見解を述べ、検討の結果、票を得た全8作品(浅野、井上、居山、大坪、白澤、高田、田部井、永井の作品)を候補として残すこととした。同作品に対してひとり1票ずつ投票した結果、5票を獲得した田部井の作品を第28回亀倉雄策賞として決定した。
・受賞作品の「光と図形と、その周辺」は、田部井自身の個展の作品ポスター、会場構成、告知ツール、作品集の一式。色とりどりのオブジェを組み合わせて撮影し二次元に定着したシリーズ作品を中心に、その被写体を再現したセットとともに展示空間を構成している。「構成主義的な表現に、次元を意識した巧妙な戦略が潜み、奥行きを感じさせる」「グラフィック表現として新しく、高い完成度から来る爽快感がある」「写真表現らしさをうまく活かしている。立体の不思議さを凝縮していて惹かれた」「画像的でRGB的。展覧会場で来場者が作品と似た写真を撮れる点も含め、拡張性のある画像感覚が新鮮さの一つ」など、高く評価された。
・次点となった高田もまた、自身の個展に関する作品が候補となった。「ブリコラージュ的な面白さが目立つが、一貫してグラフィックデザインを従来の方法論から解放していくことをやっている」「先輩デザイナーにプレッシャーを与え続けるような才能を着々と伸ばしている」「上手か下手かわからないところを狙った、ある種の計算高さを感じつつもついつい惹かれてしまう」などと評価された。
*最終選考委員会メンバー
・亀倉雄策賞運営委員=佐藤卓(選考委員長)、浅葉克己(欠席)、葛西薫、菊地敦己、永井一正(欠席)、服部一成、原研哉、松永真
・ゲスト選考委員=伊藤俊治、須藤玲子、妹島和世
候補作品(氏名五十音順):
・ジェネラルグラフィック/ポスター「テーブルの上のスィンスィン」
(浅野隆昌 org:YMP) *同一テーマで分けて出品された2作品を、一連の作品として対象とした
・ジェネラルグラフィック「TILE TALE」
(石田和幸 org:アワ フェイバリット ショップ)
・複合「3、4、5月」
(井上庸子 org:X サインスペース)
・ジェネラルグラフィック「Diagonal Cut Tape」
(居山浩二 cl:カモ井加工紙)
・ジェネラルグラフィック「かつて木だったものたち」
(大坪メイ org:竹尾)
・ブック・エディトリアル「I,ma,ge book」
(高 含 cl:コミューンプレス)
・パッケージ「HATAGO」
(窪田 新 cl:ハタゴ)
・CI・ロゴ「コクヨ リニューアル」
(佐々木 拓・金井あき cl:コクヨ)
・新聞広告「サントリー新成人・新社会人広告」
(白井陽平 cl:サントリー)
・新聞広告「絶滅危惧種ARバードウォッチング」
(白澤真生 cl:中日新聞社)
・映像「家族と愛とメリット」
(関戸貴美子 cl:花王)
・複合「成都展」
(高田 唯 org:cpl)
・デジタルメディア「STITCH HOUSE」
(田中健太郎 cl:ギャラリークリューチ)
・複合/ポスター「光と図形と、その周辺」
(田部井美奈 org:DNP文化振興財団) *同一テーマで分けて出品された2作品を、一連の作品として対象とした
・複合「永井一正作品集『LIFE』」
(永井一史 cl:芸術新聞社)
・ジェネラルグラフィック「照明はテラス Lighting Light」
(藤田佳子 org:代官山 蔦屋書店)
・パッケージ「DANGO Benkyodo」
(矢吹菜美 cl:勉強堂)
*年鑑選考会全体の情報はこちら
