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トークイベント「境界としてのグラフィックデザイン」(6/2開催 会場+オンライン)

2023.4.18

グラフィックデザインについて改めて考えるためのオンラインメディア「グラフィックデザイン・レヴュー」のトークイベント。
奥村靫正氏と佐藤直樹氏をゲストに迎え、「境界としてのグラフィックデザイン」をテーマに、戦後から現代のグラフィックデザインにおける表現手段の可能性を探ります。

*会場とオンライン(zoomウェビナー)で開催します。

*イラストレーション:YMO『BGM』原画、奥村靫正(1981年)

 

日 時: 2023年6月2日(金)19:00−20:30
形 式:会場(インターナショナル・デザイン・リエゾンセンター)とオンライン(zoomウェビナー)
出 演:奥村靫正、佐藤直樹、室賀清徳(進行)
参加費:JAGDA会員・フレンドメンバー 無料、一般 1,000円

 

お申込:Peatixのフォームよりお申し込みください(定員になり次第、締め切ります)

概要:

デザインはテクノロジーと芸術、論理と感性といった二項が重なりあいから生まれてきました。近年、デザインについては技術や機能の側面ばかりが注目されがちです。しかし、グラフィックデザインは人間の身体感覚やイメージの魔術性と根本の部分でつながっています。
また、事物についての企てとしてしか存在しえないデザインという領域は、つねにその主体や対象の文脈のなかにあります。とくにグラフィックデザインが扱うイメージや記号は、政治や社会と深く関わっています。
本トークイベントではそのような射程とともにデザイナーとして実践を続けてきた奥村靫正、佐藤直樹両氏を迎え、グラフィックデザインの境界性をめぐって対話します。
奥村靫正(1947-)は戦後日本のデザイナーのなかでもイメージの使い手として際立った存在です。1970年代以降、YMOをはじめとする数々のミュージシャンのジャケットワークやブックデザイン、広告の分野で活躍してきました。奥村は古今東西の図像や装飾を自在に参照、操作するイメージ編集者である一方、日本画の素養をもった巧みな画家でもあります。
一方、佐藤直樹(1961-)は『WIRED』日本語版のADをはじめとする各種メディアのデザインを行う一方で、「セントラルイースト東京(CET)」「アーツ千代田 3331」といったイベント、プロジェクトの設立、運営に関わり、社会におけるアートやデザインの可能性を探究してきました。また、2012年から絵画へと重心を移し、おもに植物を主題とした独自の制作活動を続けています。
互いに初対談となるこのイベントでは、マスとオルタナティブを横断する両者の活動、社会とデザインの変化、絵の制作などについての話題を入り口に、目的や機能に限定されないグラフィックデザインという領域だからこそ可能なことについて考えます。

ゲストプロフィール:

 

奥村靫正(おくむら ゆきまさ)

アートディレクター、グラフィックデザイナー、画家。1947年、愛知県生まれ。1969年、桑沢デザイン研究所卒業。1970年、眞鍋立彦、中山泰とともにWORKSHOP MU!!設立に参加。はっぴいえんど、細野晴臣、大瀧詠一、小坂忠らのレコードジャケットを手がける。1977年、ザ・ステューディオ・トウキョウ・ジャパン(現TSTJInc.)設立。YMO、加藤和彦、山下達郎、佐野元春、ムーンライダーズ、チェッカーズほか数々のミュージシャンのジャケットデザイン、ビジュアルデザインに関わる。また、広告、ブックデザイン、エディトリアル、イラストレーション、舞台美術など、あらゆるメディアへと活動のフィールドを広げる。2005年、女子美術大学芸術学部ヴィジュアルデザイン専攻教授に就任、2013年3月まで務めた。2014年より客員教授。東京アートディレクターズクラブ(1987-2018)、東京タイプディレクターズクラブ、JAGDA会員。ADC賞ほか受賞多数。近著に『奥村靫正作品集』(グラフィック社、2023年)。

トークイベント「境界としてのグラフィックデザイン」(6/2開催 会場+オンライン)
写真:谷本 恵

佐藤直樹(さとう なおき)

1961年、東京都生まれ。北海道教育大学卒業後、信州大学で教育社会学・言語社会学を学ぶ。美学校菊畑茂久馬絵画教場修了。1994年、『WIRED』日本版創刊にあたりアートディレクターに就任。1998年、アジール・デザイン(現アジール)設立。2003–2010年、アート・デザイン・建築の複合イベント「セントラルイースト東京(CET)」をプロデュース。2010年、アートセンター「アーツ千代田 3331」の立ち上げに参画。サンフランシスコ近代美術館パーマネントコレクションほか国内外で受賞多数。2012年からスタートしたアートプロジェクト「トランスアーツ東京(TAT)」を機に絵画制作へと重心を移し、「大館・北秋田芸術祭2014」などに参加。「札幌国際芸術祭2017」バンドメンバー。「東京ビエンナーレ」クリエイティブディレクター。3331デザインディレクター。美学校講師。多摩美術大学グラフィックデザイン学科教授。近著に『佐藤直樹 紙面・壁画・循環──同じ場所から生まれる本と美術の話』(美術出版社、2019年)

トークイベント「境界としてのグラフィックデザイン」(6/2開催 会場+オンライン)
写真:池田晶紀

主 催:公益社団法人日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)
企画・運営:JAGDAデジタルメディア委員会

*「グラフィックデザイン・レヴュー」は、情報と批評を軸にしたグラフィックを起点としたデザインのためのサイトです。表層に浮かんでくる事象の紹介にとどまらず、その背景や文脈を探り、グローバルかつオルタナティヴな視点から発信しています。