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第22回亀倉雄策賞:選考経緯・展覧会情報[2020.7.1更新]

2020.2.12

受賞者:菊地敦己

 

受賞作:陶芸家の展覧会図録のブックデザイン「野蛮と洗練 加守田章二の陶芸」(cl:菊池寛実記念 智美術館

 

作品発表:年鑑『Graphic Design in Japan 2020』(2020年7月20日発行/六耀社刊/税込価格16,500円)

 

展覧会:第22回亀倉雄策賞受賞記念展「菊地敦己 2020」
2020年7月20日(月)〜9月2日(水) 東京・クリエイションギャラリーG8

選考経緯

1. 第1次選考(2019年11月27日、12月10日)

・年鑑『Graphic Design in Japan 2020』掲載作品選考会において、全国のJAGDA会員から出品された全1,915作品を対象に、年鑑選考委員が候補作品を選出。

 

・年鑑選考会における各カテゴリーの得票上位であるJAGDA賞候補作品のうち、過去の受賞者13名(浅葉克己、色部義昭、植原亮輔、葛西薫、佐藤卓、澁谷克彦、永井一正、仲條正義、中村至男、服部一成、原研哉、松永真、渡邉良重)による36作品を除いた69作品を対象に、選考委員28名がひとり5票の用紙記入方式で、亀倉雄策賞にふさわしいと思われる作品に投票(全票投票/出品会員名は非表示/自身の出品作品には投票不可)。その結果、2票以上を得た15名および1組の22作品を選出した。

 

2. 最終選考(2019年12月20日)

・ひとり(1組)あたり1作品を候補とするというルールに従い、複数作品が候補に挙がった出品者については、選考委員の多数決で各1作品を選び、以下の16作品を最終ノミネートとした。

 

・選考委員11名がひとり3票を持って投票と討議を行った結果、上位2作品(菊地、三澤の作品)が最終候補となった。決選投票で7票を獲得した、菊地の作品が選ばれた。

 

・受賞となった『野蛮と洗練 加守田章二の陶芸』は、20世紀後半に活躍し、50歳を目前に夭折した陶芸家の作品展の図録である。「編集、撮影、印刷、造本のすべてにデザイナーの力が発揮された、一分の隙もない仕上がり。作品から読み取ったものを、本としてどう存在させるかが考えられている」「作品集というものは大仰になりがちだが、加守田章二という人物がそのまま伝わってくる」と評された。

 

・一方、三澤の小さな紙の造形による作品にも、「散華本来の軽やかに花が舞うイメージを新しいデザインで実現させた」、「空間全体を作り、グラフィックデザインを拡張させた」と評価の声が寄せられた。

 

*最終選考委員会メンバー
・亀倉雄策賞運営委員=永井一正(選考委員長)、浅葉克己、葛西薫、佐藤卓、仲條正義、服部一成、原研哉、松永真
・ゲスト選考委員=小池一子、前村文博、山本容子

候補作品(氏名五十音順)

・複合「PAPER BUTTER」(井上庸子 org:ユトレヒト)
・環境・空間「mt ex」(居山浩二 cl:カモ井加工紙)
・ジェネラルグラフィック「伊ト角船舶内装」(柏木美月 cl:伊ト角船舶内装)
・ブックデザイン「野蛮と洗練 加守田章二の陶芸」(菊地敦己 cl:菊池寛実記念 智美術館)
・ジェネラルグラフィック「Glitch In Craft」(児嶋啓多 cl:児嶋啓多)
・雑誌広告「無印良品キャンプ場」(新村則人・庭野広祐 cl:良品計画)
・複合「一花一日:高田唯北京展」(高田 唯 org:ノイエ デザイン エキジビション プロジェクト )
・複合「せんきん」(田中せり cl:せんきん)
・インタラクティブデザイン「三井本館 1929-2019 Mitsui Main Building 写真・ホンマタカシ」(田中良治 cl:三井不動産)
・ロゴ「西川」(永井一史 cl:西川)
・ブックデザイン「NUDIST WORLD 2019」(永井裕明 cl:キネェントス)
・環境・空間「視覚の共振・勝井三雄」(中野豪雄 cl:宇都宮美術館)
・複合「ISSEY MIYAKE SEMBA」(野間真吾 cl:イッセイ ミヤケ)
・ポスター「女子美術大学院等 学生募集」(林 規章 cl:女子美術大学)
・環境・空間「興福寺中金堂落慶法要散華 まわり花」(三澤 遥 cl:岡村印刷工業)
・複合「日東堂」(水野 学 cl:ニトムズ)

 

*年鑑選考会全体の情報はこちら